1U 自宅サーバー(3/4)2009年07月25日 19:35

前回は、1U 自宅サーバーの設置場所として、どこの宅でも利用価値の比較的少ないと思われる、階段下の低い部分という手段もあることを知っていただくため、写真等をまじえて紹介しました。


サーバー置き場の換気

 設置場所の容積は、約 0.5立方メートル、ミドルタワー型ケースの 約10倍もありこの空間の換気に 12センチのファンが適当であるとは思えないが、それなりの効果はあるであろうと勝手に思っているだけです。

 当初は、ホームセンターで見かけたパイプファン(直径 10センチのトイレの換気扇?)も検討してみたが、このファン自体の騒音がうるさいので取り止めた。結論として、1Uの後方から噴出される風量はかなりな量であるから、とてもバランスがとれているとは思えないし、いずれにしてもいい加減である。なお、ファンはソニーが開発したという流体動圧軸受を採用した 1800rpm/12V 静音タイプである。スイッチで電圧切替が可能な電源アダプターを使用して夏場は 9V、その他は 6V で駆動するつもりでこのようにしている。


エアーフロー

 空気の吸入口に関しは良いアイディアが浮かばないなま、4月の中旬に DIY工事だけはスタートした。階段室の横は、リビングで夏場はエアコンが入っている時間も長いからここから吸入することも考えてみたが、当然ながら騒音がリビングへ逆流してくるし DIY工事も簡単ではない。あれこれと思い巡らしながら、作業中にふと気づいたのは縁の下の空気がひんやりしていることである。

 この辺は乾燥地であると、かつて近所の方に聞いたこともある。結論として、通気・換気は図のような構造となった。このまま夏場が乗り切れればまずは、めでたしメデタシです。


以上、今回は 1U自宅サーバーのエアーフローの一例として簡単な図で紹介しました。次回はもう少し細部の写真を用意し、具体的に見てもらう予定です。


1U 自宅サーバー(4/4)2009年07月29日 10:56

前回は、階段下の 1U 自宅サーバーのエアーフローについて縁の下からの吸気口や階段のファンの位置関係などを図解で紹介しました。最終回は数点の写真を交えて自宅サーバーの締めくくりとします。


写真

(左より : 空気の吸入口、ケーブルの引込み、サーバー置場の蓋)

  

空気の吸入口

 サーバー前面の下から上を向いている円錐形をした物体は、洗濯機の排水用フォースの取り付け口の部分です。塩化ビニール材で弾力性があって、この中にフィルターの材料を押し込んでいますが扱いやすいし、一番の見つけものだと思っています。排水フォースその物は直径は一定 ( 4cm弱) ですから、この部分は洗濯層の底部の取り付け導入部分の径に合わせて、適当にカットできるように作られている部分です。

 径の小さい床との取り付け部分は、これもホームセンターで見つけたちょっとした部品です。それほど広くない間隔で押入れの中などにハンガーの棒を取り付けるような用途に使う両端金具です。3箇所にネジ止めができ、通過穴の径が塩ビの小さい方とピッタリ合っていたため使用しましたが、縁の下からネズミ? が入ってこないように薄手の金網を挟んで床にネジ止めしました。

 なにぶんにも、夏場はサーバーにとって救いの冷気取り入れ口ですから、中間の空いている部分にもう一つ追加した方が良いかもしれません。縁の下からファンで吸入していませんが、サーバーの前面から吸い込むエアーフローにお任せです。


ケーブルの引き込み

 階段下に都合よくケーブルの配管はないし、となりのリビングから直接引き込むのはこれも気がひけるものです。当初からの悩みの一つでしたが、思いつきでやってみたところ上手い具合にいきました。どの状況下でも都合よく行くとは思えませんが、こんな手法も有るという例として紹介しておきます。

 まずサーバー置き場の引き込み口の穴を先にあけておきます、次にリビングの壁の照明用のスイッチ部分をそっくり前へ引出したままにしておき、その後ろの空間(内部とリビング側の 20センチ足らずの板の隙間)から先に開けた引き込み口の穴の方を目がけて、細いメッセンジャー(適当なものがないので被覆付きのステンレスワイヤーを使用)を押し込んでいって探り当てるのです。

 十分な長さを入れ込んだところで中に回って、懐中電灯でワイヤーが付近へ着ていないか確認するのですが、簡単には成功しません。途中であきらめなければ 3メートル程度の距離ならメッセンジャーは通過できるはずです。...まさに運ですね。

 LANケーブルの苦労と比べると、手前の電源コンセントは、ちょうどリビング側と背中合わせの位置にしましたから簡単です。


サーバー置き場の蓋

 この写真の角度では見えにくいのですが、このような半固定式の蓋で通常は密封してして、これも騒音対策の一つなっています。 取り付け構造は目的が音の遮断だけですからかなり手抜き工作をしています。上下だけは簡単な溝を設けていますが、左右は少し大きめにしておいてグーと押し込む感じです。

 最初にも少しふれましたが、中に高価なフエルト布などを張っているより、蓋、扉、戸、などの効果は絶大です。空間に余裕があれば、例えば数センチの隙間を設けて階段に沿って天井を二重にしてみたり、内部の左右も同じように少し隙間を設けてさらに板で密封するように囲えば、耳をかざしても物音一つしなくなると思います。しかし、現状でも知っていて深夜にそっと耳をすませば判る程度の仕上がりです。何も知らされていなければおそらく気づかないはずです。ただ階段室だけは別です、誰にでもすぐにわかります。


「1U 自宅サーバー」と題して 4回にわたって紹介しました。最も心配な温暖化も、今のところ屋外では 30度以上(先日は最高34度を記録)の夏日が続いたりしていますが、階段の排気ファンのところに取り付けた温度計は最大で28度位におさまっています。サーバー置き場の密閉用の蓋の表の面にももう一つ温度計が付けてあります。
 家族の安心のため階段の換気用のファンの真上の付近には火災報知器も取り付けてあります。